ビッグデータマガジン

ウェアラブルEXPO 参加レポート

time 2015/01/26

ウェアラブルEXPO 参加レポート

ビッグデータマガジン 星野です。
2015年1月14日(水)~16日(金)「第1回ウェアラブルEXPO 装着型デバイス技術展」が東京ビッグサイトにて開催されました。今回はこのEXPOから、ビッグデータマガジンが注目した新たなウェアラブル製品や技術について、ビッグデータの観点を織り交ぜてレポートします。

 

■ウェアラブルデバイスを支える素材(マテリアル)技術

ウェアラブルExpo 新素材 今回のEXPOで展示数が多く目立っていたのが、ウェアラブル機器を支える新素材です。

AiQ Smart Clothing社は、着用しているだけでバイタルサイン(心電図、脈拍、体温など)を測定し、測定したデータをBluetoothで他のスマートデバイスに送信できるスポーツウェアを展示していました。同社では、他に無線ICタグを内蔵した衣料生地などを開発しているとのことです。

グンゼは、アパレル事業と機能ソリューション事業のノウハウを基に、導電性ニットを開発、展示していました。ニットに伸縮性のある配線を組み込むことで、電気によって発熱させたり、フィット感をコントロールすることが可能となるとのことです。

その他にも、自由に折り曲げができる薄型バッテリーや、運動することによって電気を作り出せる発電ウェアなど、各社から様々な素材が発表されていました。このような新素材の開発が進めば、いずれは気分によって色を変えられる服や、試合データを自動収集するサッカーボールなど、面白い製品も生まれてくるかもしれませんね。

 

医療健康分野

ウェアラブルExpo 医療今後のIoT(Internet of Things)の可能性を最も感じさせたのが、この分野です。今までの生活をただ便利にするだけではなく、人の生命に関わる分野のため、社会的インパクトも大きな分野でしょう。

脳情報通信融合研究センター(NICT)は、専門の医療機関でしか測れなかった脳波を自宅でも気軽に測れるウェアラブル脳波計を開発しました。これまでは電導性のペーストを使わなければ測定できなかった脳波を測定するため、特殊な脳波電極を開発し、さらに家庭でも使用できるようヘッドギアをコンパクトに設計しています。そして、測定した脳波データはワイヤレスでタブレット等に送信されます。

このデバイスによって、日々の健康管理から障害のある方の運動機能の支援まで、様々なシーンでの活用が期待されるとのことです。

公益財団法人科学技術交流財団や愛知県は共同で、「超早期診断技術開発プロジェクト」を行っています。これは、生活習慣病やがんなどに関する生体情報を高感度かつ継続的に計測できるデバイスを開発し、データを管理・統合する健康・医療ITシステムで人の健康状態のモニタリング、早期の改善を実現するプロジェクトです。

具体的な製品としては、動脈硬化測定装置、がん細胞検出チップなどがイメージされており、これらを製造するための新たな産業の創出も見込まれるとのことです。

 

■その他のサービス・製品

Internet of Animalsウェアラブルで世の中を便利に。そんな志を感じさせる製品・サービスが、他にも多く展示されていました。

大阪電気通信大学とネクストは共同で、老人見守りサービス「ワラッテル」を検討中です。ウェアラブルデバイスであるワラッテルを身に着けている人の笑い、会話状態、咳を検知し、スマートフォンアプリに通知するサービスで、離れて暮らす親の安否確認手段として提供する予定だとのことです。開発者の松村雅史教授は10年以上にわたり「爆笑」の研究を行ってきた方で、笑いを検知することで遠くの人の心の健康状態を見守ることができたらと、サービス化に取り掛かったそうです。

インターネットにつながるのは、今やモノだけに限りません。Anicallは、ペットにつけるウェアラブルデバイスとして、2015年3月に「つながるコル」を、6月に「しらせるアム」を順次提供する予定です。

つながるコルは、Bluetoothモジュールを搭載しており、ペットの足跡記録、迷子通知機能や、接触している友達(他の家のペット)との動物ソーシャルネットワークまで提供するといいます。しらせるアムは、ビーコン機能に加え20種類の行動解析機能、バイタル解析機能を提供予定で、それら取得データを基に、2015年中には動物のライフログ提供の体制を整える予定だとのことです。アメリカではすでに存在するペット用ウェアラブルデバイス、日本にもペット愛好家は多いため、今後どんなサービスが展開されるのか、注目です。

 

■まとめ

以上、ウェアラブルという切り口から様々な新技術が生まれ、それらが自分の身の回りの生活を変えていくだろうと実感できるイベントでした。「ウェアラブルで世の中を便利にする」と同時に「ウェアラブルで社会問題を解決する」サービスの種も多く見られましたので(医療分野などはまさにそうしたサービスですね)、今後の展開を楽しみにしたいところです。

と同時に、大量に発生するデータをどう処理するか、データは誰のものなのか、デバイスのセキュリティは万全なのか等、広く一般に普及するためには、まだいくつかの壁があるとも感じました。それらの問題に対処しつつ、ウェアラブルが今後どんな発展を見せていくのか。ビッグデータマガジンでも、折に触れて今後の動向を追ってまいります。

jawboneちなみに、私はJawbone社製のアクティビティトラッカー「UP24」を使用しています。1日に歩いた歩数と消費カロリー、睡眠の時間と質などを測定でき、さらに食事のカロリー、栄養素も可視化・記録できるため、これらが生活リズムや食習慣に良い影響を与えています。気軽に身に着けることができ、データを可視化・確認できることによって、人の意識や行動を変えることができる。ウェアラブルにはそんな可能性があると感じています。

 

 


【執筆者情報】

星野 翔一(ほしの しょういち)

大学で心理学を専攻、心理カウンセラーを志すも、「集団の中で人がイキイキと働き、成長していくにはどうすればよいか」ということに興味を持ち、組織が抱える様々な問題に関われそうとの考えから、大手コンサルティングファームに入社。
基幹システム保守や全社BPRなど、主にIT系のプロジェクトに従事。
現在は株式会社チェンジにて、ビッグデータ関連のコンサルティング、人材育成を手掛ける。

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